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【本気で願ったら異世界に来れちゃった件】4話

【本気で願ったら異世界に来れちゃった件】4

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「朝だぞぉ〜そろそろ起きろ〜!」

と、いいながらばってんが

まとまの寝てる頬をつつく。

「ん〜もぉ、食べれないよぉ〜。むにゃむ」

と、いいながら起きないまとま。

まとまの顔をじーっと眺めつつ

んー、と考えてから

なにかを思いついたのかニヤリと笑って

「まとまっ!大変だ!遅刻だっ!一限目始まるぞっ!!」

「それはヤバい!!急げっ!!!」とまとまがベットから飛び起きる。

「あれ?はぇ?!あっ!ここはぁ〜あっ、異世界来たんだったぁ〜」

「もう〜ばってんー!!」

と、ばってんを追いかけるまとま。

隣の部屋からキャッキャと、ドタバタ聞こえる声にふふっと微笑みながら準備をするみやび。

「青春ですなぁ〜」と呟く。

3人の準備が整ったところで

街を散策しながら、朝ごはんを食べ

ギルドに向かい冒険者カードを作ろうと言うことになった。

さて、天気は快晴で気持ちいい!

街並みは田舎街って感じだが

食料通りの人通りは結構多く賑わっている

焼き鳥のようなものがあったので買ってみた。

アツアツの焼きたてなのもあるが

噛んだ瞬間に肉汁が溢れて

口の中に旨味が広がる。

焼いてスパイスをかけただけの料理だが

素材の美味さを引き出しているようで

3人の顔がほころびニンマリしながら

うわぁ〜うまぁ〜いとペロリと食べてしまった。

お腹を満たしたところで、ギルドに向かう。

焼き鳥屋にギルドの場所を聞き、街並みを楽しみながら歩く。

街で1番大きいかもしれない建物に

ギルドクラインと書かれた看板があった。

「「「ギルドクライン?!」」」

3人は看板を見上げつつ、声を合わせるように呟いて、顔を見合わせた。

えっと、あのクラインさんと関係あるのかな。

おそるおそる建物の中へ入る。

中は広かったテーブルと椅子がたくさんあり、そこでマップを広げてなにやら作戦会議をするパーティーや一人でお酒をを飲んでいる人もいる。

入った瞬間たくさんの視線を感じたが、気にせずに奥にある受付へ進んだ。

受付前へ行くと綺麗なお姉さんが

挨拶をする。

そして、こちらが名乗る前に

「まとま様とばってん様とみやび様ですね。

ようこそいらっしゃいました、お話は聞いております、、こちらへどうぞ。」

3人とも顔を見合わせて、ちょっとなにかを察した複雑なやっぱり?な表情になっている。

4話2節

ギルド2階の応接室のような部屋の前に案内され、

「お客様お連れいたしました。」と言った後扉を開いて笑顔で中に入るよう、うながされた。

そこにいたのはやはり、昨日の戦闘で街を吹き飛ばしそうにいや、モンスターから助けてもらったクラインがそこにいた。3人は顔を見合わせてやっぱりと思い合うのであった。

デスク置いてあるギルドマスタークラインと書かれた立て札を見てやはりそうなのかと思うのであった。

クライン開口一番

「よぉ!また会ったな!!」

と、勢いよく話しだす。

横にいた秘書のような、おしとやかにみえる女性の表情がクッと豹変し叫ぶように言う。

「団長っ!!よぉ!じゃないですよ!!よぉっ!じゃ!!今日は謝罪ですよ!謝罪っ!!ギルドに来る事が分かっていたから良かったもののっ!!」

ハッと3人が引いてるいのに気づき、コホンと咳払いを一つ入れて、気を取り直して話し出す。

「団長の代わりにお話しさせていただきます。私は団長の秘書と言いますか、お目付役のしらたまと申します。

話は聞かせていただきました。

昨日はこのっじゃない、団長がご迷惑をおかけして誠に申し訳ありませんでした。」

と、ペコリと頭を下げる。

「わっはっはっは!もう少しで街がブッ飛ぶとこだったからなっ!!」

高笑いしながらのけぞるクライン!

ギッとにらむしらたまにクラインが思わず「す、すまなかった」と小さくなって言う。

呆気にとられた3人だったが

みやびがいやいや助かったのはこっちだと事情を説明し、

3人でクラインをフォローするような形になった。

そのあとは

この街のことや世界のことを差し障りのない程度に聞いて談笑した。

3人が異世界から来たのは話さずに。

クラインが近いうちにクエストに行こうなんて誘ってくれたがしらたまさんに睨まれていた。

これからまた、絞られそうな感じを尻目に部屋をでる。

また、余計な事を言ったらしくしらたまさんに「団長!言っておきますけど、今回は街に被害ありませんでしたが、街にかけていた魔法結界はしっかりぶっ壊してますからね?!お忘れなく!!」と怖い会話が遠くて聞こえてきたけれど、聞こえないフリしてそのまま階段を降りようとする3人。

クラインさんめちゃくちゃで、すごいことしでかしちゃうんだけど、許されると言うか愛されキャラというか憎めないキャラなんだなぁ〜と思うまとまであった。

そんなこんなで冒険者なる手続きをするために一階におりた。

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階段から降りてくる3人笑顔で受付さんがこちらへと案内してくれた。

「申し遅れました、これから3人の冒険者カードの手続きをさせていただく、みたらしと申します、よろしくお願いします。」

可愛らしくもテキパキ説明しキラキラする笑顔に見惚れながらも3人もうんうんと相槌をうつ。

「さて、冒険者カードのチュートリアルに入ります。まず、この水晶に手をかざしてください、魔力量と6大属性がわかります。6大属性は火・水・風・土・光・闇となります。その上で冒険カードに名前やなどが入力され登録完了になります。冒険者にはランクがあり、DランクからはじまりSランクまでありますのでがんばって上位を目指してください。ランクにより受ける事ができるクエストが変わりますので、ご注意ください。」

「では、みやびさんから行きましょうか。

この水晶に手をかざしてください。

現在の魔力量と得意属性が色でわかります。」

みやびが水晶に手をかざす。

水晶が薄茶色に光り出した。

そしてその横にセットされた冒険者カードに名前と顔画像が記録されたようだ。

「みやびさんは駆け出し冒険者の平均魔法量よりも少し高い数値ですね。そして、得意属性は土ですね。得意属性の魔法を習得するのは早いですので頑張ってくださいね。」

次にばってんが水晶に手をかざす。

水晶が緑色に光り一瞬だがフロアいっぱいに光が広がる。

なにかを察したばってんがサッと手を引く。

(あまりこういうのバレたくないし、噂が広がるとよくないな。)と小さく呟く。

そのフロアにいた者たちが、輝く水晶の光に気づきおおおっと、とどよめく。そして、ザワザワし始め、パーティーへの勧誘を考えたものや興味を持ったものたちが3人を見守る感じになった。

「わぁ〜!ばってんさん凄いです!はじめからこんな魔法量はなかなかレアですよ!そして得意属性は風です!!私はこんなのはじめ見たのでちょっと興奮してしまいました。こちらがばってんの冒険者カードです。」

ばってんはサッと冒険者カードを受け取り、まとまにコソリと言う。

「気合入れないで、サッとだけ手をかざした方がいいと思う、魔法量多いとかあまりバレたくないしね」

まとまはうんうんと頷きながらちょっと興奮気味に水晶の前にでて、水晶に手をゆっくりかざす。

なにも反応がない。

ん?あれ?あれれ?!

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水晶はなんの反応もなくシンとしている。

反応なし?

魔法量が多すぎて水晶が反応しないやつか?!そうなのか?!

しばらくしたら魔法量に耐えれない水晶がわれちゃうパターンのやつ?!

ばってんがまとまにコソコソと話しかける「魔法容量にステータスふり忘れたりしてないよね?」

まとまも焦りつつも小さな声で「もちろん多めに振ったよぉ〜魔法使いたいもん〜」

と、やってるうちに。

ばってんで注目を集めたギャラリーもなんだやらないのか?などと、じらされ変な空気感になっている。

「えっと。」困った様子でみたらしが言う。

「では、両手で気合を入れて水晶に手をかざしてくださいっ!!」

ばってん魔法量でいい感じに期待を受けてギルド内の注目を浴びていたのだが、まとまの魔力量に見てはいけない雰囲気の感じになりそれぞれが目を逸らして席へ戻る。

まとまが顔を真っ赤にしながら水晶に向けて勢いよく手を突き出してかざす!!

「ふんっ!!これでどうだっ!!うぐぐぐ」

水晶の真ん中に小さい光が見える。

「まとまさん!オッケーです!魔力感知できました。ごく稀におられるのです、魔力量がすごい少ない方、でも、その日の調子でも変わったりしますし、ですが努力次第でレベルが上がれば増えるので気を落とさずに頑張ってください。それで得意属性はちょっと魔力量が少なくて判別できませんでした。」

と、みたらしさんの可愛いガッツポーズと精一杯の慰めに、ガックリ肩を落とすまとまさんでした。

「そんなぁ〜なんでぇ〜」

ギルド内でクスクス笑声が聞こえたりしたのだが。

まとまがめずらしくピリつく。

「今、笑った人顔覚えたからねっ!!」

笑ったものが顔を伏せたり、さらに笑うものも。

ふんわりアットホームなギルドのようだ。

ふぅ〜と息を吐き気持ちを落ち着ける。

でも、なんで魔法量がほぼゼロ?

まぁ、スキルがあるからなんとかなるかと、「ま、いっか」と割と落ち込むことなく、のほほんなまとまさんでした。

つづく。

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